やっぱり、空があわ赤くなる前のこの時間が好きです僕は。
この時間に聴く音楽は素晴らしい。
アオサギの話をしましょう。夜明け前だから。
アオサギ(青鷺)とは、日本にも来る鳥です。
北海道に多いですが、普通に日本全土に着ます。
少し逸れますが、エジプト神話の話をしましょう。
エジプトの神話に”フェニックス”またの名を”不死鳥”という鳥が出てきます。
名前を聴いたことぐらいなら有る方もいらっしゃるかと思いますが、どんな鳥なのでしょう。
太陽神ラーに従うベンヌはヘリオポリスのラーの神殿で燃やされている炎へ毎夜飛び込んで死に、毎朝その炎から生まれると信じていた。
wikipedia
なんか、ぶっ飛んでる鳥ですね・・・。
話が逸れるそれはおいといて。
実は、この鳥はアオサギなんです。
どうも古代エジプト人は、このアオサギが大好きだったようで、
アオサギ神がエジプトで担っていた役割とは何だったのか。
ベヌウの名は「上る」とか「輝く」などの語に由来するとされている。ナイルの川面から朝日を浴びて飛び立つアオサギをイメージすれば、これらの語を連想するのは易しい。しかし、「上る」や「輝く」という語でもっともイメージしやすいものは太陽である。このイメージの連鎖により、ベヌウは太陽神ラーと密接に結びつくことになった。両者の関係は、太陽を頭にいただくラーとともにベヌウが「太陽の船」に乗っている場面に象徴されている(右図)。
それだけではない。エジプトの神話では太陽は卵から生まれたことになっており、その卵を温めて孵化させたのが他でもないベヌウだとされているのだ。つまり、ベヌウがいなければ世界は始まらなかったのである。
北海道アオサギ研究会 松長克利氏のpdfより引用
と、いう程に厚く入れ込んでいたらしいです。
西洋世界では、キリストだとも解釈されていたようです。
つまりアオサギ=フェニックスは朝を代表する鳥らしいなんとも偉そうな鳥であります。
でもかっこいい。
僕は朝が嫌いであるが日の出前の暁が好きであります。
もしアオサギが命を再び燃やす”なら”その命の美しさである三色の芸術に感動する。僕はそこに深く感動するでしょう。
暁を奪われるのは癪だがただ美しいその時間は非難のし様がないのであります。
とても哲学的であります。
最近、宮崎駿監督の『君たちは、どう生きるか。』という映画を見て、あの炎は、そういうことだったのかと勝手に解釈しています。
話を元に戻しますが、なんとアオサギって日本で曲名になっているんです。
アオサギは英語でHeron(ヘロン)といいます。
あの山下達郎がこの題で音楽を書いているんですね。
書いた理由がかっこいいので引用します。
こういう哲学的な歌詞好きなんですよ。“ヘロン”って“青鷺”のことなんですよね。辞書見てたら絵と一緒に“青鷺=朝を象徴する鳥で泣きながら飛ぶと雨が降ると言われている”って書いてあって、それが気に入って書いたのね。朝の番組でしたから、モチーフがあったんでこれで行こうと。だから“泣かないでヘロン”で雨を降らさないでくれという事なんですね。
山下達郎氏 wikipedia
なんともカッコいい言い回しです。
ということで今日はこの曲を紹介します。
興味がある方は聴いてみてください。
今日は火に突っ込まないで泣かないで飛んでいてほしいですね。
山下達郎で『ヘロン』。
どんなにさみしい夜も
やさしい声が聞こえる
にじんだ瞳の中で
小さな未来が生まれる心よ目を覚ませ
見果てぬ夢を
数えながら
もうすぐ夜明けが来る※鳴かないでヘロン 雨を呼ばないで
この街を柔らかな光 満たすまで
太陽のリボン もう消さないで
いつかきっと 永遠をつかむ その日まで流れる時に抗い
命を燃やし続ける
全ての孤独な人よ
涙は言霊になる明日を待っている
色鮮やかに
あのホライズン
貫いて夜明けが来る※※飛び立てヘロン 金色の空へ
ゆるやかに舞い踊れ 風を追いながら
沸き立てイオン 浴びせてよもっと
この想い 朝もやの中に 溶けるまで※くり返し
※※くり返し鳴かないでヘロン
ヘロン / 山下達郎
雨を呼ばないで…