それは空を横切っていた。まるで流れ星のような感じである。星に見えた。
その星を掴むには高すぎる空を飛んでいる。
あと少し手を伸ばせば届く、というものでは到底なかった。とてもたかい。
しかし手を伸ばしてしまった。掴もうとした。
しかし手の横から抜けて行ってしまうのだ。
握りしめた拳と、高い星だけ残った。
残念だった。でも僕には拳が、空にはキラキラと耀く流れていく星が残った。
それで、僕は宇宙を目指す。そう思った。
それが満足だった。
僕の目的はなんだろうか。その流れ星に願いごとをすることだろうか。星をつかむことだろうか。
違うな。あの光がほしい。
でも違う。奪いたい訳じゃないんだ。
あの、薄暗い瞑色のたかい高い空に輝く、夕暮れと夜の間を環っていく何とも美しい光、あの光をもう一度見たいだけなんだ。
できることなら翼がほしい。
あの光は僕にとってたかかった。
僕の好きな詩のコーナー
万歳!万歳!日本晴れ 列島草いきれ 天晴
乾杯!乾杯!いざ出陣 我ら 時代の風雲児さいはて目指して持って来たものは唯一つ
この地球上で いちばん
混じり気の無い気高い青
何よりも熱く静かな炎さ
鬨の声が聴こえている
気忙しく祝福している
今日までハレとケの往来に
蓄えた財産をさあ使うとき
爽快な気分だれも奪えないよ
広大な宇宙繋がって行くんだ
勝敗は多分そこで待っている
そう 生命が裸になる場所で
ほんのつい先考えて居たことがもう古くて
少しも抑えて居らんないの
身体まかせ 時を追い越せ
何よりも速く確かに今を蹴って噫また不意に接近している淡い死の匂いで
この瞬間がなお一層 鮮明に映えている
刻み込んでいる あの世へ持って行くさ
至上の人生 至上の絶景追い風が吹いている もっと煽って唯今は
”NIPPON” / 椎名林檎
この地球上で いちばん
混じり気の無い我らの炎
何よりもただ青く燃え盛るのさ
大切なひとへ一句読ませていただきます。
なべの端(は)に
一葉ひらりと
栗ご飯
もりぷく