人々は残酷なそれを希望と呼んだ・・・。

雪を降る世界のせいで、この様な苦しみが始まったのに、一切恨むことがない。

それが頬に落ちるとそれが頬の体温で溶けていく。

それは、とても、とても、冷たいはずなのに、何故か女神のような美しい静寂に心を奪われる。

北国の人にしかわからないけど、自分が宇宙の星空のもとにいる最も神様に近づいた気持ちを持つ。

星と言えば一番近い恒星でもプロキシマケンタウリが4.2光年遠い。

でも、ただただ心の距離は手が届きそうな程である。

そんな、数多の空から振ってくる雪という贈り物が恨む気持ちさえ忘れさせてくれるのだ。

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